「最小知識の原則」についての説明は、
Facadeパターンの章で出てきました。
Facadeパターンは、
サブシステムの一連のインターフェースに対する
統合されたインターフェースを提供するものです。
したがって、Facadeパターンは
複数のオブジェクトのメソッドを呼び出すことが想定されます。
しかし、ある程度の決められた範囲内のメソッドのみを呼び出さないと、
依存性の高いコードになってしまいます。
それを防ぐための原則が
「最小知識の原則」となります。
最小知識の原則
「直接の友達とだけ話すこと」
オブジェクト間のやりとりを最小限にするべき。
→多数のクラスが互いに結合し、
システムのある部分に対する変更が他部分に
連鎖してしまうような設計を回避する。
※デメテルの法則 (Law of Demeter, LoD) ともいう。
以下に属するメソッドだけを呼び出すべき
1. そのオブジェクト自身のメソッド
2. メソッドの引数として渡されたオブジェクトのメソッド
3. メソッドが作成またはインスタンス化したオブジェクトのメソッド
4. そのオブジェクトのコンポーネント(インスタンス変数で参照されるオブジェクト)[HAS-A関係]のメソッド
<?php
class Car
{
//4.このクラスのコンポーネント(HAS-A)の
//メソッドである、$engine.start()はOK!
public $engin;
public function __construct(){}
//2.メソッドの引数として渡されたオブジェクト$keyの
//メソッドである$key.turns()はOK!
public function start(Key $key): void
{
//3.メソッドが作成したオブジェクト$doorsの
//メソッドである$door.lock()はOK
$doors = new Doors();
$authorized = $key.turns();
if($authorized){
$engine.start();
//1.オブジェクト自身のメソッド
//である、updateDashboardDisplay()はOK!
this->updateDashboardDisplay();
$door.lock();
}
}
public function updateDashboardDisplay()
{
//
}
}
デメリット
この原則を意識しすぎると、ラッパークラスの記述が多くなり、
複雑になってしまうこともある。
なので、適当に活用する!